大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和40(オ)1304 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人小林俊三、同曾根信一、同吉永光夫の上告理由第一点について。

所論指摘の原判決の説示には、審理不尽、理由不備の違法はないから、所論は採

用できない。

同第二点について。

原審が所論黙示の意思表示を認定判示するについて、所論違法はない。論旨は、

ひつきよう原審の専権たる事実認定を非難するにすぎず、上告理由として採用でき

ない。

同第三点について。

所論掲記の原審認定は、原判決挙示の証拠関係に照して肯認できて、その点に経

験則違反は見当らないから、論旨は採用できない。

同第四点について。

所論免責的債務引受契約が成立したとする原判決の認定判断に、理由不備ないし

理由そごはない。また、原判決は、被上告人、上告人、訴外Dの三者間において中

間者Dを省略して、上告人から被上告人に対し本件所有権移転登記をする旨の合意

がなされた旨を認定判示しているのであるから、右所有権移転登記を受ける債権者

たる地位の推移についての理由不備、理由そごをいう所論も採るに足らない。

同第五点について。

上告人A1が本件不動産の取引に関する一切の代理権を上告人A2に与えていた

から上告人A2が所論代金全額受領の権限をも有していたとの原審認定は、原判決

挙示の証拠関係に徴して肯認できる。従つて、被上告人が本件供託にあたつて供託

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書に供託物の還付請求権者として上告人A2のみを表示し、上告人A1との関係に

ついて何ら表示をしなかつたとしても、該供託が本件不動産の代金債務全部に対す

る弁済供託としての効力を有すると解するのを相当とし、これと同じ判断を示した

原判決は正当であり、論旨は採用できない。�

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

裁判官 色 川 幸 太 郎

裁判官草鹿浅之介は病気につき署名押印することができない。

裁判官 奥 野 健 一

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